1年1カ月振りの再会が叶う。迷子犬をプロはこうやって推理して捜した【これがペットヘルプ流の捜索方法】
こんにちは、ペット探偵ペットヘルプのイブキです。
創業25年、総依頼数1000件超⤴︎
今回は迷子犬の捜索【ポム】君について執筆していきます。
本記事を読むことで
どんな人に向けてか
順番に解説していきます。
結論
2021年12月20日にトリミングサロンから脱走して迷子犬に。1年1ヶ月ぶりの2023年1月に大切な家族と再会が出来ました。
迷子犬になった理由
トリミングサロンから脱走してしまい迷子になってしまいました。
保護までの経緯
どのようにして、どこで保護されたのか?
約2㎞離れた場所で、現場にいた外国人の方が保護してくれていました。
なぜ1年1ヶ月も・・・再会までに時間がかかったのか?
保護してくれていた方は外国人で、遠方から仕事で来ていた方でした。
そのため、「迷子だから届け出を出そう、マイクロチップの確認をしよう、病院に連れて行こう」、などは思わず、かわいそうだからという優しい気持ちでお世話をしていてくれていたと思います。ただただ優しい気持ちでお世話を1年1カ月続けてくれていました。
毛が伸びたら、保護してくれた外国人の方が自分でハサミでカットしてくれていたそうです。
そのため、ポム君の存在を知っている方と保護した方が繋がるまで1年1ヶ月かかりました。
これがリアル・・・
僕が感じた背景、リアルを伝えたいから書いていきます。
「飼い主さん」「トリミングサロン」「他の探偵」「自分」の背景
「飼い主さん」
飼い主さんは、突然サロンから脱走したと連絡を受けてとてつもないパニック状態だったと思います。誰よりも必死に捜し、感情的にもなり、泣いて、想像できないほど苦しく辛かったと思います。
「トリミングサロン」
逃がしてしまった方から、迷子になってすぐにお電話をいただきました。お電話では、パニック状態で、ものすごい焦っていて、必死で泣きながら反省していました。ペットヘルプでは他の予約があったため、すぐには依頼を受けることは出来ませんでした。逃がしてしまった方は、すぐに来れる保険で無料で雇えるような他の探偵さんに依頼をしたそうです。
逃がしてしまった方は必死に探しても見つからず、多くの方にいろいろ言われてしまいサロンを辞めてしまいました。サロンの方は探偵を雇ったから、これ以上何も出来ない。というように、迷子にしてしまったことを隠すようにしていました。
「他の探偵」
すぐに来たのは業務委託されている探偵。ポスティングをしたのか、どこで何をしてくれたのか、来ていたのかもわからない状況でした。実際に自分達が聞き込みや捜索をしていくとわかるのですが、その探偵さんが全く何もしていないことがわかりました。
「自分」
自分達が捜索開始したのが迷子になってから1カ月以上経った後でした。
迷子になってから1カ月間、何もなかったかのような探偵やサロン、人間側でも多くのトラブルがあり、とても複雑な状況で、必死に捜す飼い主さんと、たくさんのボランティアさんがいました。
全ての状況が闇雲に進んでいたので、、そこで自分達に出来ることは?
それは、見つけるために、ポム君に繋げるために、ゼロから正していく必要がありました。
他の探偵の事もあったので、多くの方が、ものすごい不信感があるうえでのスタートでした。
そのため、協力して捜している方などに、最初から7人くらいに囲まれ、「あなたは達は何をしてくれる?」「どこをどうやって捜すの?」「私たちは何をしたらいい?」「見つけられるの?」などの質問攻めでした。
一つ一つの質問に丁寧に答えていきました。ポム君に繋がるように効果的な聞き込み方や貼り方、捜し方などを伝えて、お願いをしました。
捜索していても見張られているように、会えば「見つかりましたか?」「どうですか?」と聞かれるような状況でとてもやりづらく大変でした。
そんな中でも、ポム君に繋がるように、経験から分析をして一つ一つ丁寧に進めていき、頭を下げては聞き込みをしてお願いをしていき着実に進めていきました。
丁寧に進めていった事で、2週間前まで・・・確実にここにいた。
ここで必死に生きていた。という事まで絞ることが出来ました。
結果的には、絞った所で保護されていて1年1カ月後に繋がりました。
何一つ間違いのなかった捜索方法、どのようにして絞っていったのかを「どのように捜索していったか」で公開↓
どのように捜索していったか
初めに時間をかけて細かくヒアリングをしていきます。
なぜなら・・・
迷子になってしまった原因によって、近くにいるのか、遠くにいるのか、その子の目的は何なのか?原因によって捜索の仕方が変わってきます。
状況としては・・・ポム君はトイプードルですがとても臆病な性格で、サロンから、交通量が多い大通りを全速力で走り、いろんな人に追いかけられてしまった事がものすごくパニック状態になり、とても怖かったと思います。
飼い主さんには、当時の状況を再現をしていただきました。ここのドアから飛び出し、どこをどのように走り、どこで最後見失っているか?
ヒアリングから分析できる事は、ポム君はとても臆病な性格なので、音が静かな落ち着ける場所に行くはずだと思いました。
最後に見た目撃情報は、「1カ月以上前の大通りの交差点を走って渡っていく姿」でした。
最後に行った方向がとても大切で、行ったと思われる方向には、環境的な左右差がありました。
それは、右側は住宅街。左側は畑や自然が多い所。
実際の雰囲気↓
1カ月以上前に、交差点をどっちに渡ったかわからない状況でした。
図で表してみると↓
迷子犬になってから既に1カ月以上経っているので、契約も含め、ポム君の生存していられる時間も限られて来ると思ったのもあり、捜索する方向も絞る必要がありました。
ヒアリングから分析をして、その場所で実際にポム君の犬の目線になって見ると、行く方向は自然と絞ることが出来ました。
ポム君はパニック状態でとても怖かった事と、普段からとても怖がりなので、交差点で犬目線になって見ると、1、2、3、に行ったのではないかと絞ることが出来ました。
他は(4,5,6)住宅街で交通量が多く音がするので、1、2、3は畑があり、自然が多くあるので、落ち着くため、避難するためにそちらに行くと予測をしました。
予測した場所で聞き込みや捜索をしていると、足跡を見つけることが出来ました。
犬の足跡は、よくあって見逃しやすいのですが、ここの足跡だけ、使われていない車に向かっている足跡だったので不自然な方向に向かっている足跡でした。
猫であれば狭い所へ隠れることがあるので自然ですが、ポム君は隠れる為に、一時的に休憩するために身を潜めたのではないかと分析が出来ました。
聞き込みを続けていると、だいぶ前に足跡付近を走っているのを見たなど、小さな手掛かりとなる情報を聞き出すことが出来ました。
目撃情報も頼りに進めていくと、隠れやすいビニールハウスには、許可を頂いて、ポム君の臭いの付いたものとドッグフードとカメラを設置していきました。
他には、猫のために置いてある置きエサもたくさん発見しました。
猫のためにある置きエサは、猫だけではなく、迷子犬、迷子猫、野生動物の生きるための場所となっていることがあります。そのため、置きエサがあればカメラの設置をしていきました。
置きエサにだけでもカメラは9台設置していきました。
置きエサをしているおばあちゃんに聞き込みをしてみると、「2週間前に2・3日、ごはんをカツカツとお皿の音を立てて食べる音がしたわ・・・お皿を見ると、綺麗に舐めたように食べられていたから、久しぶりに野犬が来たのかと思ったわ。」
これはとても重要な情報でした。
なぜなら、犬のごはんの食べ方は、音を立てて食べることが多く、食べ終わるとお皿を舐めることが多いです。
猫は犬と比べると、比較的静かに食べて、食べ終わってもあまり舐めとらず、食べカスが残ることが多いです。
2週間前に2・3日、ここの置きエサを食べていたことがわかりました。
けれど、そこから再び来た様子はなかったので、また移動したと考えました。
また、食べるだけではなく、犬の場合は、水分も必要になってきます。
この付近で水分が取れるとしたら、畑の水路や水溜まりでした。
犬にとって水は必須です。
そのため、水がある所は、付近に足跡がないかなども含めて念入りに捜しました。
なぜ、水場を見る必要があるかと言うと、わかりやすく言えば、生死が直接かかわってくるからです。
側溝や水溜まりに足がはまって抜けなくなったりして弱ってしまう事があるからです。
犬にとって水は生きる為に必要ですが、水はとても怖く、溺れてしまう子が多くいます。
犬は犬かきで泳げて、水が好きなイメージがあると思いますが、ここは犬用のプールではなく、自然で甘くはないです。迷子で迷ってやっとたどり着いた頃には体力がない状況が多いので、水が犬の胴体「胸部」までの水深があると、陸へ上手く登れないとずっと泳がなくてはいけなくなり、溺れてしまいます。
聞き込みや捜索を続けていると・・・ポム君にとって歩きやすい道を見つけました。
猫の置きエサを食べていた場所の近くには草むらの中に道があり、その付近で聞き込みをすると、「ここを黒い、たぶん犬が通っているのを働いてるときに窓から見えた」と情報がもらえました。
なぜここを通っていたのか・・・
ここの道には夜に隠れておじいちゃんが猫のために置きエサをしてくれていました。
置手紙などをして、何とか接触することができました。
やはり、ここのごはんも食べていた可能性が高いこともわかってきました。
ここは人が通らないので、臆病なポム君にとって最適なごはんの場所でした。
「このような、誰にも気づかれないようなごはんを食べて1カ月生き延びていたと思います。」
ごはんの先には、使われていない大きなトラックがあり、トラックの横を通り抜けることが出来ました。
ここを抜けた先には、敷地が広く飼い犬もいました。
聞き込みをしたら、「ある日、犬が凄い吠えてたと」言ってくださったので、ポム君がここの道を抜けて会社側に行ったと予測が出来ました。
多くの会社に、迷子チラシを持って行き、一つ残らず徹底的に聞き込みをして、貼っていただけるようにお願いをして、働く従業員にも知らせていただけるようにお願いをしていきました。
結果・・・これ以上絞れず、進めなかった、予測した会社側の場所で、当時、遠方から来ていた外国人の方に保護されていました。
ご協力本当にありがとうございました。
なぜ、このブログを書いたかと言うと、自分が見つけたわけではありませんが、ペット探偵業界を変える為にも伝えなくてはいけない。リアルを発信していかないと良い方向へ変わっていかないと思ったからです。半径何mにチラシをこのようにポスティングしてください、この範囲を捜すと良いです。と言うのは簡単です。ネットなどに載っているようなマニュアル通りの捜索方法ではなく、様々な状況に合わせて、ペットヘルプ流の迷子の子に合わせた捜索方法を知ってほしかった事、ペット業界に限らずよくない部分があると思いますが、ペットは物ではなく、命があり、それぞれの気持ちを、考えを持って生きています。物ではないので捕まえようとするとその分怖いので逃げます。発見に繋げるには、誰よりも、飼い主さん以上に迷子の子の気持ちを考えて本気にならないと繋がらないことが多くあります。それでも、繋がらないことはあります。事実としてペット探偵にも許せない、あってはならない事をしている人が多くいます。ここはやめたほうがいいなど、と言ってもきりがありません。サロンや動物病院などに預けているのは命を預けているのと変わらないと思います。いくらお金をかけたって助からない命もあります。焦っていると見つからなければ無料、今すぐ対応や安いからなど…様々な言葉に惑わされて依頼をし、後悔して泣き寝入りをしている飼い主さんが多くいます。過去には戻れないので、取り返しがつかなくなる前に、信頼できる所を見極めて、見極めが難しければ周りにどこがいいかなど聞いてみてください。
迷子犬のポム君の気持ちとは
車が多く通る道をたくさんの人に追いかかられてしまい、パニック状態になって走っていたと思います。
とても怖く、とにかく落ち着ける場所へ移動していったのだと思います。
まとめ
ポム君と大切な家族の再会が叶うことが出来て本当に良かったです。
ペット探偵ペットヘルプを詳しく知りたい方や、迷子ペットや迷子犬を探している飼い主さんに、私たちのや活動している様子が伝わったら嬉しいです。
なぜなら
もし、ペット探偵に依頼を考えている方は、ブログ、SNS、ホームページ、クチコミ、直接電話してみて、いろいろな視点で(他社と比較してから)考えてみてください。
大切な家族の一員です。
命がかかっています。
そして、困っている人にこんな熱いペット探偵がいると教えてあげてください。
一人で苦しまず素直になって頼ってください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。😸
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